なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

M-1グランプリ2019

去年はちゃんと見ていなかったけど、今年はM-1見た。どのコンビも個性があって面白かった。からし蓮根のギョンス…ではなく杉本青空くんも、関西弁が飛び交う中熊本弁でがんばっていた。「ツッコミが怖い」と言われていたのが的確なコメントだった…。和牛、面白かったけど今回のほぼ売れてない、新鮮味のある芸人が多い場では不利だったよね。あんな毎回寿命縮みそうな大会に毎回出てるのは本当にすごい。

最終決戦のぺこぱ、かまいたち、ミルクボーイはどれも面白かった。ぺこぱ、ミルクボーイはナイツの塙さんが言っていたようなツッコミ目立ち型(ぺこぱはツッコミというのか?)だった。ミルクボーイは少し前のお笑いライブで見たけれど、本当に見たまんま、テレビと何も変わりない。そして前方の列で見ると内海さんの声の通り方が凄まじい。

ぺこぱやミルクボーイについて「誰も傷つけない笑い」って言われているのに何となくもやもやしていた。が、この記事の後半に、私のもやもやがきちんと文章化されていた。

この記事の終わり頃に書いてあるのはこんなこと。「誰も傷つけない笑い」って言うけど、ぺこぱの事故のくだりやミルクボーイの不倫のくだりだって、誰かを傷つける可能性がある。「だからやめろ」というのではなくて、自分(や多くの人)が傷つかない笑いだからといって、安易に「誰も傷つけない笑い」と判断するのはやめてくれと。

この記事を読んで、勝手ながらよくぞ書いてくれた!!と思った。私自身、「ドラマのDVのシーンで傷つく元DV被害者もいるだろうな」「事故で子供が死ぬ展開は、同じように子供を亡くした親には辛いだろうな」と考える。それは、フィクションの世界で「誰かが傷つく」表現を削除しろというのではなくて(そもそもそんなことは無理)、「傷つく人がいるかもしれない」と想像する、ひと呼吸置く時間が必要なのだと思う。仮に誰かが抗議したとして、「お笑いやフィクションに対して抗議なんて、気にしすぎ」「笑いがわからんやつ」と切り捨てて終わらせない。そんな時代がもう目の前まで来てる(ぺこぱ)といいな。

関係ないけど、M-1の日にジャルジャルが「撃たれてる奴を殴り続ける奴」という狂気のネタをやっていた。怖い。


『撃たれてる奴を殴り続ける奴』ジャルジャルのネタのタネ【JARUJARUTOWER】