なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

どこまでわざとなのか

ネットフリックスで、「恋する香港」を見た。ネタバレ注意。小池栄子吉沢亮主演の短編ドラマ(全4話)で、馬場ふみかや最上もがも脇役で出演している。 主演の二人の組み合わせがいいな~4回だし気楽に見られそう~と思いきや……。ストーリーがいまいち好みではなかった。テンポも良くない。1話25分くらいなのに、前回のあらすじ紹介が劇場版コナンのオープニングばりの丁寧さで、時間がもったいなかった。正直、第3話は途中までしか見なかったけどあまり問題なかった。なんだか俗悪だったり陳腐だったりする部分が、どこまで意識的なのかわからず困惑した。馬場ふみかちゃんを起用して、ふみ「実は目と胸整形してるんです」吉沢「やっぱり!?触ったとき不自然だったもーん」みたいな会話させるのもあんまり面白くないな、とか。所々古いというか……。でも調べてみたら、脚本家は30代半ばの若い女性だった。うーん。

ただそういう陳腐さが、吉沢亮くんの演技の上手さとマッチして、酔っ払いのシーンは非常に良かった。吉沢くんの酔っ払い演技とげすな台詞があまりにも「凡庸で軽薄な奴」をうまく表現していて、見るのを止めようと思うぐらいリアルだった。あの、一回好意を見せてきた相手を見下して、調子に乗って甘えたおして毒吐いて怒られる様子!人間の嫌なところを見せつけられる感じできつかったけど良かった。性格の悪い演技が上手すぎて、顔もかっこよくないように見えてくる。……のは一瞬で、酔っ払いのシーンも発言は最悪だけど絵面は美しかった。

あとはやっぱり小池栄子さんの魅力が大きかった。元々見た目がとても好きだけど、演技にもひきこまれた。怒っているところも飲食店で一人酔っ払いを観察してるところも好き。国際ロマンス詐欺に引っかかりそうになる30代独身女性っていう設定自体面白く思えなかったけど、香港でおしゃれな格好した小池さんは最高だった。 全体的にリアリティーがないドラマだったけど、それだけに主演二人の素晴らしさがひしひしと伝わってきた。この二人主演で連ドラとか映画やってほしいなー。また共演しないかな。