なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

みんな好きです

もしかして、ミスチルが好きなのかもしれない。好きな音楽をきかれて、自分からミスチルを挙げることはない。実際には最低でも月に1回は聴いているし時々歌詞検索サイトで歌詞を読んでいる。でもなんとなく悔しいというかファンとは言いがたいように思って、あまり言えない。
ファンの人には悪いけど、ボーカルの桜井さんが少し怖い。ご本人のそこはかとない怖さとモテそうな雰囲気とスキャンダルと「女に振り回されたり振られたりする情けない俺(でもそんな自分が好き)(女性は完全な客体)」みたいな歌詞が複合的に作用して、不気味な印象がある。「情けない俺(でもそんな自分が好き)」系なら、私の好きな太宰治スガシカオも当てはまるのだけど、少し違う。
太宰治は自身の情けなさゆえにきっちりと(?)ぼろぼろになっている。痛い目を見ている。シカオさんはモテそうな雰囲気が感じられず、「女に振り回される情けない俺(妄想です)」「やけくそになって適当な女と遊ぶ俺(妄想です)」「フラれた俺(1年間物影から見て彼氏を自任してた)」みたいな別の狂気を感じる。でも桜井さんの歌詞だと「情けない可哀想な俺」はたっぷりやるんだけど、またすぐに新しい女性に慰められてちゃっかり付き合っていそうなんだよな。……と散々アンチまがいのことを書いておきながら、ミスチルでは感動系より、そういうじめじめした男性が出てくる曲が好きだ。歌詞に感じる気持ち悪さがくせになるし、所々共感してしまう。
前置きがあまりにも長くなったけど、渇いたKiss、UFO、ファスナー、LOVE、youthful days辺りをよく聴いている。跳べ、ALIVE、花は恋愛とは少し離れるけど、とてもいい。

Mr.Children「youthful days」 TOUR POPSAURUS 2012 Live

ちなみに小室(哲哉)さんの場合は、スキャンダルこそあれ、「情けない男の俺」みたいな自意識が全く感じられない。むしろ怖いくらいまっすぐなナルシストだ。「何から何まであなたがすべて」と自分を礼賛する歌詞を恋人に提供して、真顔でハモる。それはそれで怖い。ミスチルから話がずれてしまった。今回登場された方はみな、違った路線で恐ろしい。そして素晴らしい。