なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

映画『ツレがうつになりまして。』感想

 


映画『ツレがうつになりまして。』予告編

ツレがうつになりまして。』見た! ネタバレあります。細川貂々さんのコミックエッセイが原作。売れない漫画家のハルさんの夫、幹夫さん(「ツレ」)がうつ病になってからの悲喜こもごも。

原作を読んだことがあったけど、なかなか見る気が起きなかった本作。しばしば抑うつ状態に悩まされている身としては、「あんまりリアルに描写されても見るのがきついし、かと言ってライトすぎても嫌だなあ」という心配があった。でも個人的には非常にちょうどいい塩梅で、見やすい映画だと思った。もちろん、原作に比べると辛い描写は少なめで、すぐ治ったように見えるという批判もありそうだけど…これぐらいのほうが、とっつきやすくて幅広い層に見てもらえるんじゃないかな。

なんと言っても堺雅人さん演じる「ツレ」が自然で素晴らしい。お風呂のシーンは辛いけど必見。妻役に宮崎あおい、妻の両親に余貴美子大杉漣、自分勝手な友人に津田寛治、ツレの後輩に中野裕太、うつ友(?)に吹越満、クレーマーの梅沢富美男という豪華キャスト。全員が本当に存在するかのように自然な振る舞いで、リアリティーがあった。中野裕太くん、バラエティーのときは違和感あったけど、映画『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』以来けっこう好きだ。なんとなく欧米風の身振り(高校時代に留学経験があるらしい)で見た目もエキゾチックで、日本では珍しい雰囲気の俳優さん。

堺雅人さんの泣き演技につられて何度も泣いた。いい映画だったな~。