なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

映画『ワン・デイ 23年のラブストーリー』感想

数日体調が悪くて、一つ締め切りを伸ばしたほどだった。ホルモンバランスのせいだと思うけど、こういう時期は本当につらい。でも、ずっと返信が来なかった親友から連絡が来たのでかなり気分がよくなった。親友ありがとう。以下ネタバレあります。


映画『ワン・デイ 23年のラブストーリー』予告編

大学で知り合った真面目なエマとチャラ男のデクスター。お互いにひかれあっていたものの、卒業式の夜に寝そこねたのをきっかけに、「友達でいよう」と決める。以降、映画では毎年の「7月15日」だけが描かれる。この作りは、些末なところを省略できるしいいなあ。やがてデクスターは低俗な番組の司会者になって酒・ドラッグ・女におぼれる日々、エマは小説家の夢を持ちながら教師に。二人の住む世界はどんどん離れていき、一度は絶交するも、友達の結婚式で再会。また友情を深めるのだった。その後、デクスターは一人の女性と結婚し子供が生まれ、離婚。小説家として歩み始めたエマにも恋人がいたけれど、「やっぱり振り切れない!」とデクスターのもとへ。二人は波乱万丈をのりこえて、ようやく結婚したのだった……。妊活にも取り組み始め、夫婦然としてきた二人。

が、ある日エマが交通事故に遭って死んでしまう。見ているとき、「いや死なんでいいやろ!」と思わず部屋で呟いてしまった。アマゾンのレビューで書かれているけど、事故の描写だけやけにリアルでまたつらい。そのあとの回想シーンや、立ち直ろうとしているデクスターが前妻との子供を連れて、エマとの思い出の場所を散歩するシーンは非常によかった。急に別の映画になったのかと思うぐらいテイストが違ったけど。

恋愛だけじゃなくて、エマとデクスターや周りの人たちの人生が描かれていて、思ったよりも重みのある作品だった。全体の感想としては、「いや死なんでいいやろ!」になるけれど笑 前半の裸で泳ぐシーンでのすれ違い方とか、本当は期待しているのにそれを隠すエマ(アン・ハサウェイ)のふるまいとか、細かいところが丁寧に作られていたと思う。