なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

楽しく生活したいけど怒りも大事

秋の服を新調しようか考えるこの頃。今日は雨だったから大人しく帰った。どうも気持ちがおさえられなくて、ソルリの話や、それに関連して考えたことを書く。自殺や性差別の話が出てくるので、気持ちが比較的落ち着いている方に読んでもらえれば。書いている当人は落ち着いていません。

F(x) Special ★Since LACHATA to 4WALLS★(1h 1mins Stage Compilation)





5人のf(x)の映像をやっと少しずつ見られるようになった。No Moreの「ほんと狐みたいな女の子。彼氏と別れたときだけ連絡してきて。あんなクソ野郎なんだっていうの。結局私たちの友情が最高」みたいな歌詞が好きで好きで……ソルリと他のメンバーの関係性に重ねて聞いていた。実際のところどうだったのかわからないけど。ソルリとクリスタルが先輩に感謝してると言って思い出話で泣く映像や、Red lightの半分メイクを面白がって遊ぶソルリ&ビクトリアや、アンバーにサプライズで花冠をもらって喜ぶソルリや……。ウギョルも見直したいなあ。ビクトリアとニックン見て、恋愛に夢見るようなはしゃぎようで……ソルリはf(x)にいながら悩みや病気を抱えつつ、どんな将来を思い描いてたんだろう。やりたいことも沢山あっただろうに。ファンの人に喜びや楽しみを与えてくれたけど、彼女自身は何を手に入れたんだろう。

楽しいことを書こうとしても、韓国でソルリがここに書けないほど最低なアンチ、セクハラコメントに晒されていたと知って、怒りや哀しみがつのって、全然落ち着けない。私は何人かのf(x)ファンの人とSNSで知り合ったけど、その中では悪質な言葉を見たことがなかった。もちろん、ソルリがf(x)を脱退した経緯は円満とは言いがたく、ソルリに複雑な気持ちを抱きながらf(x)を応援するファンはいた。けれども人権を侵害するようなコメントはなかった。でも、私の知らないもっと広い世界では、信じられないような誹謗中傷が行われていた。韓国語が読めない私は、一部の悪質コメントを和訳で読み、絶望的な気持ちになった。ソルリは、私が思っていたよりもはるかに大きな悪意に晒されていた。ショックだ。
これは想像の話だけど、ソルリに対する執拗なアンチって、「可憐で若くてかわいい女の子」がイメージ通りの行動をしなかった、「都合のいい女の子」の枠におさまらなかったことへの不満が根っこにあるのではないか。ソルリが初めからゴリゴリの強そうな格好をしていたら、アンチは同じようにつっかかってきただろうか(ソルリのかわいらしい見た目に問題があったと言いたいわけではない)。彼女が自分を解放するような振る舞いをしていることについて、「せっかくかわいいのにもったいない、誉めてあげてるのに何でわきまえて女らしく行動しないんだ」と裏切られたような気持ちになった人がかなりいたんじゃないか。余計なお世話だね。
一般的なフェミニストの話でもそうだけど、美人なら「綺麗なのに気強くてもったいない」、不美人なら「モテないおばさんがやってる」と言われ。結局思い通りにならないいわゆる「常識はずれの」女性が気に入らないだけなんだろう。
ビクトリアが発表した文章は、クリスタルへの中傷だけじゃなく、ソルリへの執拗なアンチにも向けられてるんだと思う。ビクトリアは政治的な投稿でどきっとさせられることもあるけど、個人の自由の尊重についていつもはっきりと伝えてくれる。
ビクトリアが悪質なコメントについて意見した話はこの記事↓
www.google.com

あと、ソルリの件に限らず、なんでもかんでも「炎上」と呼ぶのもよくないと思っている。著名人が差別的な発言して批判されても「炎上」、著名人が恋人とラブラブアピールして妬みから中傷されても「炎上」では、重要な問題も矮小化されてしまう。今は誰かをよってたかって袋叩きにすることが簡単に、ほとんど無自覚にできるという危うさがある。色んな事象を「炎上」でくくって「どっちもどっち」で終わらせないでほしい。一つずつ「これは誹謗中傷」「これは性差別」「これはプライバシー侵害」「政治問題」など、慎重に実態に近い言葉を選んでほしい。たかが言葉とは全然思わない。表現によって認識が変わることは少なくない。言葉は人を致命的に傷つけることもある。
憤りのあまり、とりとめのない文章になってしまった。でも、「怒りを言葉にする」ことはとても重要だと思う。前も書いたけど、韓国で沢山の人の「怒り」を代弁するような本が出たのは、やはり意味のあることだった。

私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない

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