なんの変哲もない日

この田舎の犬は都会で死ぬかもしらん

宇多田ヒカル『BADモード』

戦争が始まり、その情報が現代的なスピードで流れてくるなかで案の定鬱々としている。自分の日常生活でも難しいことが多々あり、焦燥感を持ちながら過ごした2月だった。
そんななかで、1月の配信からずっと『BADモード』をよく聴いている。お気に入りの新曲は「BADモード」と「気分じゃないの(Not In The Mood)」と「キレイな人(Find Love)」。先に配信されていたシングルは言わずもがなに好きな曲ばかり。
「BADモード」は、曲名から予想するよりずっとポップ。メール無視してUber eatsたのんでだらだらしよって勧める歌詞を聴くたびにほっとする。
「気分じゃないの」は聴いていると情景が思い浮かんでくる感じで、自然と涙が出る。
「キレイな人」は、資生堂CMのタイアップ曲の日本語ver.で「もういい女のふりする必要ない 自分の幸せ自分以外の誰にもゆだねない」って言い切って「キレイな人」を再定義するというか、自分で決めている歌詞がかっこいい。「歪な自分に優しくできない そんな日もあるし真っ直ぐには伸びないのがLife」という歌詞が身にしみる。
音楽が日々の支えになることってあるなあとつくづく感じている。

新年早々

1月はあっという間に終わって、久しぶりの更新。なかなかブログが書けなかった。正月気分が抜けないうちにタイトな日程が続いて、長時間眠れない日が多かった。たしか新年の目標でちゃんと寝ると書いたけれど、これが単純ながら難しかった。
睡眠時間が少ない→いらいらする、効率落ちる→いつもどおりやれない自分にも腹が立つ→帰ったら疲れてなかなか動けない→睡眠時間が……という悪循環だった。世の中には3〜4時間睡眠で平気な人もいるらしいけど、私はちゃんと眠ったほうがいいみたい。ひどく怒りっぽくなって、この1ヶ月は自分ってこんな嫌な奴だったかなあと反省していた。もとからの嫌な奴成分は割り引くとして、だいたい睡眠不足が原因だと思う。
眠るのって簡単なようだけど、一度不眠になった人間からすると結構難しい。ごくまれに寝落ちなんかすると、「化粧落とせなかった!」「準備できなかった!」と思うより「寝落ちできた!」とむしろうれしかったりする。頑張って疲れたから眠れると思いきや、なんとなく目が冴えて眠れないことも多い。早いうちから布団に入っておくとか、お風呂で十分温まるとか、心が休まる趣味に興じるとか、薬以外にも色んな工夫が要る。
今月は先月より少し穏やかな生活が送れるようになった。在宅勤務の日が増えたのも、余計な緊張や準備にかかる時間が減ってよかったのかもしれない。流行病のことはもういい加減にして〜と思うけど、何事にも自分にも多くを望まず生活したい。たぶんこのご時世の中で多くの人がまいっていたり、元気なかったりいらいらしていたりする。私もその一人だけど、少しでもやさしくハードルを下げて生きのびたい。

山内マリコ『ここは退屈迎えに来て』感想

あまり合わなくて、途中まで読んだ感想。しかし、変な言い方だけど、この2012年の小説をちょっと古いなと感じられたのがうれしくもあった。同著者の『あのこは貴族』(2015年)とテーマは似ていても、だいぶ違う。

連作小説集で、上京したあと地方都市に戻って20代後半になり結婚を焦る女性たちが出てくる。地方ではやることないから皆早く結婚してつまらない女になる、と軽蔑しながらも、自由な東京をなつかしむ。それでも都会の自立した「キャリアウーマン」にもなれず、婚活する。2018年に映画化されているように、今も通用するテーマだけれど、実際に読むと少し古さを感じた。
人によるかもしれないけれど、地方都市に住む今のアラサー独身女性ってここまで焦ってないし、わりと気ままに生きてるよな、と自分や周りを見て思う。結婚した友達が夫の悪口を言っていたとしてもつまんない女だなと幻滅はしないし、そもそも30代、40代になることへの恐怖をあまり感じていない。
でも、まさにこの小説が出された2012年あたりは、東京でさえまだそういうムードがあった気がする。30歳が近づいた今より、大学3年生ごろの私や周囲の方が、「一年生はぴちぴちだけど私はもうババアだからさ」みたいな自虐心を持っていた。たぶん、そういう自虐さえすれば、私は調子に乗っていない「わきまえた」女性でいられる安心感があったのだと思う。今考えれば21や22の女性が何を言っているのかと笑ってしまう。
今、そうした自虐を聞く機会はめっきり減った。逆に40代ぐらいの女性から年齢についての自虐をされると、そんな予防線を張らなくてもいいのにと悲しくなるほどだ。確実に時代は変わってきていて、自分の心にも大きな影響を与えている。個人差はあるにしても。
私は別にきらきらしたアラサーでもないしワーカーホリックでもないし肌は昔よりよく乾燥する。とくに褒められたもんでもないけど、自ら貶すようなひどい人間でもない。それが心地よくていいなと思っている。

「よいお年を」という言葉はやさしい

いつの間にか10000アクセスを超えていて、感慨深い。2年半ゆっくり更新してきて、だんだん見てくださる人も増えて、自分の生活にも色んな変化があったけれど続けられてよかった。この投稿が400記事目らしい。(消した記事もあるけど) 年末なので、今年の初めの抱負を読み返してみた。

komeuso.hateblo.jp

人を信じることと自分を大事にすることと他者に優しくあることのバランスをうまくとりながら生活できればいい」という難しい目標をかかげていてびっくりした。忘れていた。でも、常々感じていることではある。

よく「自分を大事にできないと人を大事にできない」という考え方があるけど、これは真理だとしても、結構難しい。自分をないがしろにしても人を優先して、大事にできて「しまう」ときってあるなと思っている。でも、今年に関しては結構自分にも他者にも優しくできた気がする。それに、環境が変わって私を尊重してくれる場所が増えて、私自身も周りに恩返ししたいと自然に思えた。今までどんだけ踏みにじられてたんだよと思うけど、そういう自分自身の怒りや傷つくことにちゃんと気づけるようになった。

人を信じる、という部分に関してはまだまだかなあ。とくに恋愛についてはさっぱりだった。もちろん恋愛以外の楽しいことがたくさんある、一人が楽しいってのもあるけど、関わるのが怖いっていう消極的な理由も大きかった。この辺りは無理するものではないので、とりあえず心が比較的オープンになるまで放っておく。

来年は貯金すること、少しずつでも勉強すること、よく眠ること。それを目標に頑張ります。頑張りすぎず。

最近買ったもの

もうすぐ年越し。クリスマスにしっかりチキンとケーキとお菓子を食べて、しっかり太った。

年内は節約!と決めていたはずが、終盤になり浮かれ気分でコスメを買ってしまった。こうして人は散財するんだろう。せっかくなので買ったものの感想を。

 

・なめらか本舗リンクルUV乳液(エイジングケアUV乳液)

同シリーズの薬用美白(純白)スキンケアUV下地がとてもよかった&残り少なかったので買った。薬用美白~のほうは白くて水っぽいのに対して、こちらはベージュでちょっとだけ重め。ライトメイク効果があるし、使用感も薬用美白~とは全く別物だと感じた。下地というか、面倒なときにこれ1本で済ませられるクリームというイメージ。

同じ石鹸オフコスメなら、ナチュラグラッセのメイクアップクリームに少し似ている。もう休みの日はこれ塗ってパウダーしてベースはOK、という手軽さ。もし私が高校生でメイクOKだったらずっとこれを使うかも。1000円そこそこでこのクオリティーは凄い。

ただ、上にファンデーションを塗るなら薬用美白~のほうが好き。この商品+ファンデーションだとよれるときもある。

 

マジョリカマジョルカ ミルキーラッピングファンデ(ライトベージュ) 

www.amazon.co.jp

ミーハーで恥ずかしくなってくるのだけど、プチプラで優秀!と評判のファンデーション。量もそんなに多くなさそうだし、もう半年ぐらいずっと欲しかった。でも顔は一つよ、と我慢していたところ、ずいぶん前に買ったファンデーションが劣化してポロポロになり、捨てざるをえない状態に。年末のノリも手伝って購入。

結果、とてもよかった。沢山高級なコスメも知っている愛好家の人たちが、「デパコス並み」「デパコス持ってても選んで使いたくなる」と言うのがわかる。ファンデーションってどうしても重くて肌がつかれたり、軽ければカバー力が控えめだったり…と難しいコスメだと思う。そのわりに一つ一つの量は多いし。その点、この商品は軽くてカバー力があって、ベタベタしない。粉ふきもない。調子がいい日はコンシーラーいらないぐらい。あと、近頃気になっていた夕方のくすみもあまり気にならない。1540円で本当にいいのか心配になる。

 

セブンプレミアム フェイスマスクくすみケア 32枚入り

https://iyec.omni7.jp/detail/4994416037179

マスク、たまに10枚入り700円ぐらいのを買ってつけていたけど、ここ数か月はサボり気味だった。別にこれ一つでどうかなるわけじゃないしな~ちょうどなくなったしいっかあ、と、買い足しもせず過ごしていた。でもさすがに乾燥して化粧ノリが悪くなってきて、32枚入り1000円ちょいのこちらを買った。

思った以上によかった!私がフェイスマスクに求めているほどよい保湿が叶う。くすみへの効果は今のところわからない。でも、サイズが小さめなので耳や髪の毛にはりつきにくいところと、薄くて液だれしないところが好き。ドライヤーをしている間とか、朝パサパサしてるなっていうときにちゃちゃっと保湿できる。ちょうどいい。

フェイスマスクを5分やるのってめんどくさく思えるけど、それでうまくファンデーションがのってくれるならむしろ時短だと気づいた。

ただ、超乾燥肌とか、フェイスマスクでしっかり保湿したい!とか肌質改善したい!という人には物足りない商品かも。


・キュレル フェイスクリーム

これは先月買った。キュレルの化粧水・乳液を愛用していて、これもずっとほしいな~と思っていた。キュレルなら間違いない、とは思っていたけど、2500円はドラッグストアコスメとしては手を出しにくい。そんなときに、コンビニに売っているお試し用を旅行で使う機会があった。そこで肌触りも効果も良いと気づいて、旅行の帰りに買った。

感触がクリームなのに軽くてふわっとしていて気持ちいいし、ホテルの鬼のような乾燥にも負けない保湿力がある。大体ホテルに泊まった翌朝は肌が深刻な状態になるけど、このクリームのおかげで助かった。やっぱりキュレルが好きだ。アマゾンだと化粧品や乳液とのセットもあるみたいなので、これからも買いたい。

いよいよ12月

明日から12月なんて、まるで実感がない。毎年周りの人ともう年末?と話すけれど、ここ2年はコロナのせいもあってかそんな話が多かった。私はわりといつもゆっくりしているから、毎年早いなあと感じる。
年末をいい感じに過ごすために、先月の振り返りもかねて、今月の目標を書いておく。

①たくさん寝る努力をする
もともと不眠症だけど、今月は寒くなってきたせいか眠りの質が悪かった。睡眠時間を気にしすぎない、目が覚めてしまったら起きる、を試してみたけど自分には合わなかった。人によるけど、私は多少無理やりでも7時間以上寝たほうが調子がよかった。
服薬だけでなく+αで心地よく寝るための努力をしたほうがいいな〜とつくづく感じた。あったかいものを飲むとか食事は3時間前には済ませるとか、寝る前にスマホを見ないとか。わかってはいるけどやれてない日も多かったので来月は気をつける。

②本を読む
今月は、私にしては多めに本を読んだ。無知を反省して本を読みたくなるときもあるけど、どちらかというと意識して読書の時間を作ること自体に意味があると思う。心に余裕ができるというか、満足感がある。

③日記をつける
少し前と違って、最近は日記を書いていない。長い日記を書く必要は感じないけど、あら今月何してたかなあと思う日が多い。メモ程度のちょっとした日記をつけたい。

なんにせよ適度にやるよう心がける。

東京事変「仏だけ徒歩」

以前「緑酒」について書いた記事でもわかるように、東京事変には複雑な想いを抱いていて、それでもやっぱり好きで今回も新曲を早速聴いた。

komeuso.hateblo.jp

結論から言うととっても好きな曲だった。宗教や歴史に絡む歌詞(水曜日のカンパネラの「シャクシャイン」も広義ではそうか)って当事者やその周囲の人はどうとらえるんだろうと思いつつ。軽快な曲で言葉遊びの要素がたくさんあって、なんとなく東京事変らしいというか、少し前の椎名林檎っぽい曲。


www.youtube.com

「ねえどっこい生きている」という歌詞がとにかく好き。直前の「氷河期世代ならまだ早いだろう、とか言われたかないね 何十年もよく無事耐え続けたじゃん」の部分も好き。氷河期世代ではないんだけど、色んなことがあって、ここ最近はコロナ禍のなかで細々幸せだったり悲しんだりしてる自分はまさに「ねえどっこい生きている」よなってしっくり来た。

もうニルヴァーナか、っていう終わり方もまた気持ちいい。この遊びの要素が強い、サブカルチャー的な雰囲気が東京事変(もしくは少し前の椎名林檎)らしいと感じる理由なのかな。

リリースされてからずっと聴いている。思いっきり元気づけるような曲じゃないはずなのにやってやろうって気になれる。